「社会的養護当事者の再引越し」

社会的養護のユースにとって、
措置解除・委託解除のタイミングで1人暮らしが始まります。
措置解除・委託解除の背景によっても異なりますが、
早くて15歳、遅くて22歳で一人暮らしをしていきます。

   
敷金・礼金などの頭金の支払い、一人暮らしに必要なものを揃えたりと、
これまで貯めていた貯金からかなりの額を捻出します。
いざ!と一人暮らしを始め、
最初は自由な暮らしが楽しく過ごすのですが、
日々の生活に加え就職先や進学先での安定(人間関係を含む)も必要となってきます。
体調管理がうまくいかず、体調・精神面等を崩していくユースは少なくありません。

 
また、措置・委託が切れたタイミングで、実の家族がユースに近づいてくることもあります。
そこには、子ども手当や奨学金、ユースが働いて稼いだお金目当てでの接近もあったりします。
親に居所を知られてしまった、家賃を払えなくなってしまった等、
一人暮らしを始める前には予期しなかったトラブルによって、
急遽再引っ越しをしなければならなくなるということもあります。

 
 
その際、違約金が発生したり、短期間で再度頭金を支払わなければならなくなります。
しかし、措置・委託が切れている為、制度上金銭的なサポートが出来ません。
児童養護施設も里親さんも長期的な金銭的なサポートを出来る訳でもありません。
ここに制度の足りなさがあります。
Giving Treeとしては今年度より再引っ越しに係る費用の助成を始めることにしました。