「ストラテジック・シェアリング」:ユース

今年度初の試みとして
里子さん5名に対して「ストラテジック・シェアリングの講座」と
「テーブルマナーの講座」を行いました。
同時並行で里親さん対象に「里親懇談会」を開いておりました。
 
 
 
 
 
 
 
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「ユースプログラム開催の経緯:ユースの課題」

  
友人との会話・先生との会話・職場関係者との会話・役所の人との会話・初対面の人との会話。
その会話の中には、ユースの生い立ち・ライフストーリーを話すということが含まれることがあります。
 
しかし、里親さんの元・児童養護施設で生活している間は、
地域的に里親や児童養護施設のことを知ってくれていたりと、
詳しく説明しなくとも生活していけたりします。
しかし、自立後人とのやりとりや全てにおいて、
自身で生い立ちやライフストーリーを語る・説明していかなければなりません。
 
 
その場面になって初めて
「え?どうやって里親・児童養護施設について説明したら良いんやろう?」
「実家族についてあまり知らないのに、説明できない」
「え?めっちゃ聞いてくるやん。どこまで話さなあかんのやろう?」ということが。
 
 
そこで相手の期待に応えようとして話しすぎてしまったり、
“かわいそう”を造ってしまったり、自分のことなのに上手く説明できなくて、
人とのコミュニケーションを図ることから距離を置くようになったりすることがあります。
 
 
さらに、自身が発信したライフストーリーがもつ力を理解しておらず、
聞き手を傷つけてしまったり、嫌な気持ちにさせてしまったり、
自分が求めていた反応以上のことが返ってきて戸惑ってしまうケースは少なくありません。
またカバーストーリーを作りすぎてしまい疲れてしまったり・・・
 
 
そこで、Giving Treeのスタッフである畑山が所属する団体IFCA(International Foster Care Aliance:https://m.facebook.com/intlfostercarealliance/)で使われている、
ストラテジック・シェアリングを日本にユースに向けても伝えていきたいという想いから、
今回開催させていただくことになりました。
プログラムの様子は次に投稿します〜*
 
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「ストラテジック・シェアリングとは」
 
“効果的で安全、かつ、目的を持って計画的に自分のストーリーを共有すること〜
アメリカにおいては、社会的養護の当事者たちは、
ストラテジック・シェアリングという方法を使って、
自分の生い立ちや人生を大勢の人たちと分かち合ってきました。
このことは、自分のライフストーリーを自分で整理し、
人と共有する機会があることを意味します。
当事者たちは、この方法を使って自分たちの物語を整理し、
児童福祉のシステムの改善をも行ってきました。
〜IFCA ストラテジック・シェアリングのブックレットより〜